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2016年3月17日木曜日

上野恩賜公園へ

こんにちは、加藤です。

先日、上野恩賜公園に行ってきました。



上野に行った目的は、鈴本演芸場の早朝落語だったのですが、
たまたま通りかかった恩賜公園の入口に、ひと足早く綺麗な桜が咲いていて
思わず公園の中を散策してしまいました。

上野恩賜公園は、江戸時代から有名な桜の名所。
吉野山から移植させたといわれる約1200本の桜が、公園中通りを中心に
満開となると、大勢の花見客で賑わいます。

中通りの桜はまだ蕾でしたが、訪れた人たちが皆何となく空を見上げていて、
「そろそろかな」という期待感が公園に溢れていました。

やはりこの時期はいいですね。


そして、上野恩賜公園といえばここ。



春風やまりを投げたき草の原

正岡子規記念球場です。
記念球場には、上記の子規の句の、ボールの形をした句碑もあります。
この日は日曜ということもあって、少年たちが元気に野球の試合をしていました。

子規が、日本ではまだ珍しかった「野球」を愛好していたことは有名ですが、
実はここ、上野公園でも野球を楽しんでいたのだそう。
ちなみにポジションはキャッチャー(意外!)。

子規の随筆「筆まかせ」には、明治23年3月21日午後に上野公園博物館横空地で
試合を行なったことが記されています。

「俳句界」2015年11月号の特集「正岡子規の野望」で、
スポーツ評論家の玉木正之さんが挙げている、子規の短歌もご紹介。

打ち揚ぐるボールは高く雲に入りて又も落ち来る人の手の中に

今やかの三つのベースに人満ちてそゞろに胸の打ち騒ぐかな


「男に生まれ変わったら甲子園を目指して野球をやりたい」と、
かつて本気で思っていた私としては、この子規の短歌を読むと心が騒ぎます。

時代をこえて、今の私たちにも直球で伝わってくる子規の言葉。

あらためて、子規が病気をせず、元気で長生きしていたら……と考えた、
日曜の午後でした。




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